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例えばこんなパルスィEND

『地上の橋姫』の続きかもしれないしそうでないかもしれない。

マイナーなカップリングは僕のジャスティス。
いつかは憧れのジャスティスマスターにry

ひとえに好意と言ってもいろいろあると思います。
そして嫉妬も。


霖之助 パルスィ








 草薙の剣。
 鉄屑の中に埋もれていたとは言え、魔理沙はそもそもどこから見つけてきたのだろうか。
 もしかすると、無縁塚よりずっと貴重なものの眠る場所を知っているのかもしれない。

 無縁塚での捜し物は外の道具なのだが、もしそこに神器などがあるなら黙っているわけにも行かないだろう。
 それに魔理沙は、草薙の剣のような貴重なものが落ちてても気付かないに違いない。

 それなのに、魔理沙は自分だけの場所にしているのだ。きっと。
 ああ、まったく――。


「……パルスィ」
「なにかしら」
「暇だからって、嫉妬心を煽らないでくれないか。
 おちおち読書も出来やしない」
「だって暇なんだもの」


 パルスィは鼻歌交じりに香霖堂の商品棚を弄りながら、そう答えた。
 わりときれい好きらしく、棚の青磁器を磨いている。
 あまり綺麗にしすぎると古道具屋らしくなくなってしまうのだが、
器のようなものは綺麗な状態でもいいかもしれない、と最近思い始めていた。


「ねえ、妬ましかった?」
「……まあね」


 パルスィは振り返り、緑の瞳で霖之助の瞳を見つめてくる。
 ……実に楽しそうだ。


「で。
 誰のこと考えていたの?」
「…………」


 霖之助はため息を吐いた。
 予想していた質問である。
 というか、嫉妬を煽ったあと彼女は必ず聞いてくる。

 そして正直に答えると、怒り出すのだ。


「ここは外の道具と幻想郷を繋ぐ架け橋、香霖堂だよ。
 その店主の僕が考える事なんて、道具のことに決まってるじゃないか」
「そうね。で、誰の?」


 さらに彼女はかなりしつこかった。
 ……まあ、あっさりと引き下がる嫉妬心なんて聞いたこともないから当然かもしれないが。


 橋を護る橋姫の能力に期待して、パルスィを呼んだのがしばらく前。
 彼女は思いのほか香霖堂を気に入り、いつの間にか入り浸るようになっていた。

 曰く、居心地がいいらしい。
 ……嫉妬心を煽られるような場所でも店でもないからだ、とかで。


「そう言えば、君に渡すものがあったんだった」
「あら、なにかしら」


 霖之助は思い出したように、カウンターの引き出しを開く。
 取り出したのは小さな箱。


「アロマキャンドル手作りセット……まあ、蝋燭作成道具みたいなものだよ。
 こういうのが好きそうだと思ってね」
「ふうん」


 パルスィは霖之助から箱を受け取ると、早速開けてみる。
 本来蝋というものは貴重なものだったのだが、最近はその限りでもなくなってきた。
 というか、とっくに外の世界では蝋を明かり代わりに使うなんてことをしなくなっているのだろう。


「なんでも、蝋燭の中に椿油や花の香りを溶かし込むことで、リラックス効果を生むそうだ。
 自分好みの香りを入れることも出来るらしい。
 原理自体は簡単なものだし、もし君が作って気に入るようなら商品にしたいと考えててね。
 なんなら、作った蝋燭を商品にしてもいい」
「私を実験台にするつもりかしら。それに仕入れの手伝いまで……まったく、妬ましいわね」


 言いながらも、彼女は嬉しそうだった。
 外の世界から流れ着いたカラフルなキャンドルを、興味深そうに眺めていたことを見ていたおかげだ。
 やはり観察眼というのはとても重要なものだと思う。

 霖之助は彼女の機嫌が直ったことにホッと胸をなで下ろし……。


「妬ましいわね」
「うん?」


 もう一度、パルスィがいつもの言葉を放つ。
 その瞳は、誤魔化されないわよ、と物語っていた。


「ねえ、さっきの話だけど」
「……さっき? いつのことだい?」


 あえて霖之助は気付かないふりをするが、そう甘くはないようだ。
 パルスィは両手で霖之助の頬を挟むと、ぐいっと顔を近づける。


「別の女のこと、考えてたでしょ?
 なんで私じゃないのかしら」


 剣呑な光を宿す緑の双眸。
 しかし霖之助は答える代わりに、パルスィの頬に手を添えた。


「君が煽ったのは嫉妬だろう。
 なら、僕が君を思い浮かべることはないね」
「あら? それは何故?」
「嫉妬とは自分より優れたもの、自分にないものを羨む心だ。
 だけど君の、僕にないところ。それを僕は……」


 人は自分にないものを持つ相手に惹かれるらしい。
 つまり、霖之助がパルスィに抱く感情は嫉妬などではなく。


「……何?」
「いや、なんでもない」


 嫉妬と好意は表裏一体。
 それがわからない彼女ではないはずなのに。

 ……いや、わかっているのだろう。
 彼女の、笑みをたたえた瞳がそれを物語っていた。


「なんでもない、ね」


 そして霖之助はパルスィがしつこいことを知っていた。
 きっといつか白状させられてしまうに違いない。

 だが、まあ、構わないだろう。


「……妬ましいわ、貴方」


 そう。
 嫉妬と好意は、表裏一体なのだから。

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非公開コメント

No title

結局毎回毎回ホイホイされちまう、くやしいのうくやしいのう。

この研鑽を積んでいく文才がっ!(褒め言葉

羨ましい、妬ましい、疎ましい。



嘘だ!愛してるーーー!(笑

パチュリーさんが寝てるだけー2の劇場公開はいつでそうか?

No title

マイナーカプでも大好物ですよ!!続編あれば希望です

パル霖最高!

つまりパルスィが妬ましいと言った数だけ好きだと言っているのですね。把握しました。

>ものすごくパル霖書きたい 2010年 7月3日

Twitterのことよく知らないのでここで書きますが・・・パル霖、是非書いていただきたい。

マイジャスティスは道草さんと同じマイナーカプなのですが、その中でもパル霖が一番好きなので、ぜひとも!
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